30年前の今日、5月1日は、サイレンススズカの誕生日です。
と言うことでスズカさんのメインストーリーの個人的解釈でも書こうかなぁと。
実際のレースを見ると、重大な怪我にも関わらず徐々にスピードを落としコースから離れていく。
本当ならそこで転倒してたっておかしくない。
それでも、鞍上の武さんを守るようにコース外側へと向かっていった。
勿論僕は馬に関わったことが無いので「彼」の気持ちは知りようも無いし、察することも難しい。
その上で「彼」のレースを見て思った事を言えば(天秋以前のレース)、気持ちよさそうだなぁという事だった。
ウマ娘のスズカさんも走るのが好きで好きで堪らない、そんなキャラクターとして描かれている。
ウマ娘を知る前から沈黙の日曜日という事実は知っていたのでバイアスは掛かって無い気持ちだと思う。
さて。
物語冒頭、スズカさんは別のトレーナーにつき、悩み多き日々を過ごしていた。
そこで転機になったのが主人公トレーナー(ユーザー)の「思い切り走れ、スズカ」という言葉だった。
そこからスズカさんは主人公トレーナーの所へ移籍して、快進撃を続ける。
一度読んだときは読み流してしまった(というよりそこに至るまでの話が重すぎてそこまで余裕が無かった)のだが、二周目の時に気付いてすげぇなって思ったのが、主人公トレーナーがスズカさんに思いを伝えるシーンだ。
主人公トレーナーがスズカさんの走りのリスクについて思い悩み、マックイーンの助言により吹っ切れて、スズカさんに信じてるという思いを伝えに行くのだが、そこでも同じセリフで「思い切り走れ、スズカ」と言うのだ。
全く同じセリフなのに、中身は全然違うセリフになってて、僕はここでまた泣いてしまった。
そして迎える天皇賞(秋)。
大ケヤキの向こう側に差し掛かろうとした時、辺りは闇に包まれ足は絡め取られ動けなくなってしまう。
そこに、光が現れ、見知らぬ誰かに背を押され、「ウマ娘」サイレンススズカは見事に最後まで走りきった。
大ケヤキを超えてくれた事がまず感動だったし、当時誰もが見たかったであろう「景色」がそこにはあった。
ここからが個人的解釈。
普通に考えれば、あの光たちは応援してくれるみんな。
ぶっちゃけそれで十分だろう。
でも少しだけ思った。
本当にそれだけか?と。
スズカさんは誰かに背中を押された時に「誰?」と問いかける。
例えばこれがトレーナーであれば、スペであれば、仲間であれば、スズカさんは気付くと思うのだ。
それでも「誰?」と問いかけた。
・・・ウマ娘の世界に、馬は存在しない。
つまり、知らないのだ。
もしかしてこのスズカさんの背中を押したのは、そういう色んな人の想いの力を借りて具現化した「彼」自身なのではないか?
本当は、もっと走りたくて。
先に行きたくて。
それが叶わなくて・・・。
でも「君」ならこの先に行けるだろう?と。
みんなが見たい「景色」を、僕が見せてあげられなかった「景色」を、「君」なら・・・。
そう思い至ってしまって号泣してしまった。
勿論こんなのは個人的解釈だしご都合主義だし、全く的外れもいい所かも知れない。
でも、僕の中の印象でしか無いけど、史実の「彼」の印象と妙にマッチしてしまって、しっくり来てしまって。
・・・そんな、個人的解釈でした。
生まれてきてくれてありがとう。